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発展基盤の整備生物資源対策更新日:2014年10月27日

「生物多様性条約・名古屋議定書に関する要請書」を各省に提出

(一財)バイオインダストリー協会(JBA)を含む5団体は、10月7日(火)、岸田外務大臣、塩崎厚生労働大臣、小渕経済産業大臣、望月環境大臣に、別添の「生物多様性条約・名古屋議定書に関する要請書」を提出しました。
 10月23日には、最初の5団体に加え、日本化粧品工業連合会も連名となりました。

 

生物多様性条約・名古屋議定書に関する要請書


平成26年10月23日


外務大臣 岸田文雄 殿
厚生労働大臣 塩崎恭久 殿
経済産業大臣 宮沢洋一 殿
環境大臣 望月義夫 殿
日本バイオ産業人会議
一般財団法人バイオインダストリー協会
日本製薬工業協会
日本漢方生薬製剤協会
一般社団法人日本種苗協会
日本化粧品工業連合会


生物多様性条約に附属する「名古屋議定書」に対する開発途上国を中心とする批准国が50ヶ国を超え、今年10月12日に発効した。名古屋議定書は、生物多様性の保全に関する取決めではなく、遺伝資源を提供する側と遺伝資源を利用する側との利益配分に関する枠組みを定め、すこぶる経済的な性質を持つ国際的取決めであり、製薬業、農林水産業、製造業など、幅広く影響を受ける。これらの点を踏まえて、下記のとおり、要請する。

 



生物多様性条約・名古屋議定書に関する要請書
平成26年10月2日


生物多様性条約に附属する「名古屋議定書」に対する開発途上国を中心とする批准国が50ヶ国を超え、今年10月12日に発効される見込みとなった。名古屋議定書は、生物多様性の保全に関する取決めではなく、遺伝資源を提供する側と遺伝資源を利用する側との利益配分に関する枠組みを定め、すこぶる経済的な性質を持つ国際的取決めであり、製薬業、農林水産業、製造業など、幅広く影響を受ける。これらの点を踏まえて、以下、要請する。

1.産業界との調整について
名古屋議定書は、2010年に日本が議長国であった生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)で、政治主導の下で、産業界との調整を経ずに採択された。このため、内容が曖昧であるだけでなく、以下に述べる遡及性をはじめとして一般流通品の取り扱いなど問題が多く残されている。特に、これらについて、名古屋議定書第15条1項では、資源提供国側が一方的に義務の内容を法定化し、日本政府が日本の企業等利用者に対して、提供国の法令の内容を問わず遵守を求める構造になりうる点は甚だ問題である。 「名古屋」という日本の都市の名称が付された議定書であるが、批准に向けた議論を行うにあたっては、拙速に走るべきではなく、是非、内容をひとつひとつ丁寧に検討していただくとともに、産業界との調整を十分に経た上で結論を出していただきたい。

2.「遡及」について
名古屋議定書では、適用対象となる遺伝資源を取得した「時期」について明文による規定がなく、取得時期が生物多様性条約の発効前まで遡るリスクが残っている。仮に、「遡及」が適用されれば、国内で影響を受けうる産業規模は、大幅に拡大しうる(最大21兆円)。
先進国は遡及性については否定する立場であるが、批准国53ヶ国中23ヶ国を占めるアフリカグループは依然として大航海時代に移転された遺伝資源にまで遡って利益配分を求めている。現在の締約国のうち先進国はわずか7ヶ国・地域(EU、デンマーク、ハンガリー、メキシコ、ノルウェー、スペイン、スイス)にとどまっており、アフリカグループ以外の開発途上国で遡及性に賛同する国が増加した場合、日本は遡及性を否定する立場を維持できるのかどうか疑問が残っている。
このため、各国の対応状況が蓄積され、遡及性が確実に否定されると判断できる段階になるまで、我が国は批准を避けるべきである。

3.中小企業や研究開発への影響
名古屋議定書では、中小企業者に対する配慮が規定されておらず、このため、外国の遺伝資源を活用して生産活動を行っている中小企業者は、突然利益配分を求められ、事業活動が維持できなくなる可能性が残っている。また、研究開発に対する配慮も十分には規定されていないため、利益の配分に関し各国がどのように実行するのかが明確にされなければ、外国の遺伝資源を活用した研究開発自体が後退するとともに、研究成果の実用化が見送られる可能性が高い。これらへの配慮が十分に検討されなければ、我が国は批准すべきではない。
以上
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