「バイオサイエンスとインダストリー」バックナンバー 目次と抄録

2015年 VOL.73 NO.2

     

巻頭言 日本の持続的な経済成長を支えるバイオインダストリーへの期待 永山 治
目で見るバイオ 空気がよめる細胞たち 荏原充宏
  キーワード:スマートポリマー、形状記憶ポリマー
総  説 ≪バイオインダストリー協会賞受賞論文≫
ヒトiPS 細胞から肝細胞への高効率分化誘導法の開発とその実用化に関する研究
水口裕之
  Generation of functional hepatocytes from human induced pluripotent stem cells for toxicological studies
 ヒトiPS 細胞(induced pluripotent stem cells)から分化誘導した肝細胞は、創薬過程におけるin vitro 毒性評価や薬効評価、さらには再生医療への応用が期待されている。本稿では、筆者らが研究開発を進めているヒトiPS 細胞から肝細胞への高効率分化誘導法、および創薬研究、特に医薬品開発研究における毒性試験へのヒトiPS 細胞由来分化誘導肝細胞の応用について、現状と課題、可能性について概説する。
  キーワード:iPS 細胞、肝細胞、分化誘導、毒性試験、アデノウイルスベクター
パスウェイエンジニアリングによるアスタキサンチンの効率的生産技術の開発 三沢典彦・竹村美保
  Development of efficient production technologies of astaxanthin through pathway engineering
 本稿では、優れた抗酸化カロテノイドであるアスタキサンチンのパスウェイエンジニアリングによる生産研究に焦点を当てた。これまで、アスタキサンチン生産が報告されたカロテノイド非産生微生物として、原核生物では大腸菌やメタン資化性Methylomonas 属細菌等が、真核生物では出芽酵母、トルラ酵母Candida utilis、メタノール資化酵母Pichia pastoris、および油性酵母Yarrowia lipolytica が挙げられる。また、同技術によりアスタキサンチンを生産させた食用農作物は、ニンジン、トウモロコシ、ナタネ(キャノラ)、ジャガイモ、トマト、レタス等である。さらに、アスタキサンチンをde novo 合成する生物における同色素の生合成や、陸上植物におけるカロテノイドの生合成や進化についても概説した。
  キーワード:アスタキサンチン、カロテノイド、葉緑体ゲノム改変レタス、パスウェイエンジニアリング、CrtW
解  説 カイコ性決定因子の発見と蚕糸業への応用 木内隆史・勝間 進
  Discovery of silkworm sex factors and their applications in sericulture
 カイコの性決定因子は蚕糸業への応用の側面から長年探し求められてきた。2014 年、筆者らはついに性決定の最上流因子を発見し、その作用機序を明らかにした1)。本稿では小分子RNA が紡ぐカイコの精巧な性決定システムを紹介する。
  キーワード:カイコ、性決定、piRNA、雄蚕飼育、蚕糸業
スチレンモノオキシゲナーゼを利用した光学活性エポキシアルカン化合物の生産  戸田 弘・伊藤伸哉
  Production of enantiopure epoxyalkanes using styrene monooxygenase
 光学活性なエポキシ化合物は、医農薬や機能性高分子の合成中間体として利用される有用化合物である。スチレンモノオキシゲナーゼを利用した光学活性エポキシ化合物生産バイオプロセス開発について筆者らの取り組みを紹介する。
  キーワード:光学活性エポキシ化合物、スチレンモノオキシゲナーゼ、Rhodococcus sp. ST-10、二相系反応
トピックス ゲノムマイニングによる休眠型新規チオペプチド ラクタゾールの発見  尾仲宏康
  Discovery of the biosynthetic gene cluster for cryptic thiopeptides lactazoles by genome mining
  キーワード: 異種発現、抗生物質生合成、放線菌、アナログ生産、チオペプチド
スマートポリマー:細胞メカノバイオロジーに貢献する細胞培養ツール  荏原充宏
  Smart polymers for cellular mechanobiology
  キーワード:スマートポリマー、形状記憶ポリマー、メカノバイオロジー、温度応答性
植物の生長制御におけるチロシンリン酸化の役割と応用  二藤和昌
  Role and application of tyrosine phosphorylation in plant developments
  キーワード:リン酸化チロシン、発達制御、翻訳後調節、タンパク質修飾、シグナル伝達
サリチル酸による気孔閉鎖と乾燥耐性  三浦謙治・村田芳行
  Stomatal closure and drought tolerance enhanced by the phytohormone salicylic acid
  キーワード:サリチル酸、気孔調節、乾燥ストレス、病原菌耐性
RNA ポリメラーゼⅡ転写産物の長さを決めるプロセシングの制御機構  山口雄輝
  The mechanism that determines the lengths of RNA polymeraseⅡ transcripts through the regulation of processing pathways
  キーワード:転写終結、RNA プロセシング、RNA ポリメラーゼⅡ
バイオの窓 真っ暗闇の中のかすかな光を求めて 大石祐一
産業と行政 ウシの第一胃内容液を活用したメタン発酵と資源循環システム 馬場保徳・多田千佳・福田康弘・中井 裕
平成27 年度 各省バイテク関連予算案
シリーズ:バイオが貢献して拓く未来社会 ⑨ 『健幸』社会の実現に向けて―産業・技術およびサービスの姿― 大家利彦・湯元 昇
JBAニュース 平成27 年 バイオ関連団体合同賀詞交歓会
全国バイオ関係者会議 活動紹介
3研究会 合同シンポジウム 藻類に託されるグリーンビジネス成長戦略のゆくえ 小川 順
“未来へのバイオ技術”勉強会 バイオ医薬品生産分野における研究開発とオミクス活用の展望 新城雅子・大政健史
書 評 先端医療を支える工学—生体医工学への誘い 米沢 実
JBA人事異動・会員の動き  
次号予告   
編集後記   

 

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