2020 VOL.78 NO.1

更新日:2020年1月24日

巻頭言

◆プラットフォーム型研究の構築(阿部啓子)

総説

◆有用土壌微生物アーバスキュラー菌根菌の純粋培養法の確立(亀岡 啓・齋藤勝晴・川口正代司・秋山康紀)

要旨
アーバスキュラー菌根(AM)菌は作物を含む多くの陸上植物と共生する真菌である。植物の無機栄養吸収を助けるため、生物肥料として利用されている。AM菌は植物と共生しないと生活環を完結できず成長を止めてしまうため、これまで単独で培養することができなかった。この点が農業利用拡大の大きな障害となっていた。筆者らは特定の脂肪酸を添加した培地でAM菌を培養することで一部のAM菌の胞子形成を誘導できることを発見し、これを基に純粋培養系を確立した。本稿ではこの培養系について概説する。

解説

◆植物が異種の花粉を排除する仕組みを発見(藤井壮太・高山誠司)

要旨
種の壁となる分子は古くから探索されてきたが、これまで明らかにされてこなかった。本稿では、植物が異種の花粉を排除するために必要な新しい分子Stigmatic Privacy 1(SPRI1)の筆者らによる発見について解説する。

トピックス

◆ハイビスカス花から単離した酵母の特性と泡盛醸造への応用(阿部峻之・豊川洋一・塚原正俊・高木博史)

◆腸管内寄生虫による肥満抑制のメカニズム(久枝 一)

◆超瞬間凍結技術を用いた凍結保護剤フリーの細胞保存法の開発(秋山佳丈)

◆多細胞性シアノバクテリアを利用した"好気的"嫌気発酵(得平茂樹)

◆植物におけるセサミン結合タンパク質の同定と機能探索(堀川 学・小山知嗣・寺 正行)

◆光照射により代謝フラックスをコントロールする技術の開発(戸谷吉博・清水 浩)

◆新たに設計した代謝経路を用いた大腸菌によるアルカロイド高生産(蓮沼誠久・Christopher J. Vavricka・荒木通啓)

バイオの窓

◆テニスのストリングス素材としてのミノムシの糸(田中雅治)

国際動向

シリーズ:グローバル連携⑪
◆医療技術大国・スイスのライフサイエンス業界の現状について(松田俊宏)

産業と行政

◆日米のアントレプレナー事情(内海 潤)

◆健康の「ものさし」がヘルスケア産業を育む(松岡克典)

◆バイオビジネス推進協議会─バイオのエコシステム形成活動─(森下節夫)

機構紹介

◆遺伝子組換え生物の開放系使用における審査支援体制整備事業の紹介(松尾康範)

◆新しい住民参加型医療クラスター形成へ:健都での取組みのご紹介(湯元 昇)

特集

我が国養殖業の持続可能な展開へ向けて

◆飼餌料および育種技術の開発・改良(奥澤公一・古板博文)

NEDOスマートセルプロジェクト

代謝設計・最適化技術の開発
◆高生産性微生物設計システムにおける代謝設計・最適化技術の開発(白井智量)

ネットワークモデル構築技術開発
◆細胞内制御因子探索のためのネットワークモデル構築(油谷幸代)

糖鎖研究から創薬への挑戦

◆生体試料を使った糖鎖プロファイリング技術の開発とその標的探索への貢献(久野 敦)

JBAニュース

◆第3 回バイオインダストリー大賞、バイオインダストリー奨励賞表彰式・記念講演会を開催

◆BioJapan 2019 報告

JBA研究会紹介
◆バイオエンジニアリング研究会

バックナンバーへ戻る