【ニュースリリース】第2回バイオインダストリー奨励賞受賞者決定!

大賞・奨励賞

更新日:2018年7月18日

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一般財団法人バイオインダストリー協会


第2回「バイオインダストリー奨励賞」受賞者決定!


 (一財)バイオインダストリー協会(会長:清水 昌)は、第2回「バイオインダストリー奨励賞」受賞者10名を、下記のように決定しました。

 「バイオインダストリー奨励賞」は、2017年、(一財)バイオインダストリー協会が30周年を迎えるのを機に、次の30年を見据えて"最先端の研究が世界を創る―バイオテクノロジーの新時代―"をスローガンに、バイオインダストリー大賞と共にスタートしました。「奨励賞」は、バイオサイエンス、バイオテクノロジーに関連する応用を指向した研究に携わる有望な若手研究者とその業績を表彰するものです。

 東京大学大学院特任教授・阿部 啓子氏を選考委員長とする22名の委員からなる選考委員会による厳正な審査を経て、10名の受賞者を決定しました。受賞者にはそれぞれ副賞30万円が授与されます。

 なお、贈呈式・受賞記念講演会は来たる10月10日(水)、国際的なバイオイベント"BioJapan 2018"の会場(パシフィコ横浜)にて行われます。詳細につきましては、追ってご案内いたします。

バイオインダストリー奨励賞(10名)(五十音順、年齢は2018.4.1現在)

受賞者 所属・役職 年齢 受賞研究課題
岸野 重信 京都大学大学院 農学研究科 助教 41 腸内細菌の脂質代謝解析に基づく新規機能性脂質の創出
國澤 純 (国研)医薬基盤・健康・栄養研究所 プロジェクトリーダー 44 腸を起点に形成される免疫環境の理解とヘルスケアへの新展開
高山 和雄 大阪大学大学院 薬学研究科 助教 31 ヒト多能性幹細胞由来肝細胞と小腸細胞の作製と創薬応用
舘野 浩章 (国研)産業技術総合研究所 創薬基盤研究部門 上級主任研究員 43 糖鎖プロファイリング技術の開発と再生医療・創薬への応用
辻 雅晴 情報・システム研究機構 国立極地研究所 特任研究員 39 南極産菌類を利用した酪農排水処理技術の開発と酒類醸造への展開
廣田 隆一 広島大学大学院 先端物質科学研究科 分子生命機能科学専攻 准教授 43 リン代謝経路のデザインによる遺伝子組換え生物のバイオセーフティ技術開発
松元 亮 東京医科歯科大学 生体材料工学研究所 准教授 41 "エレクトロニクスフリー"で完全合成型の人工膵臓の開発
松本 謙一郎 北海道大学大学院 工学研究院 応用化学部門 教授 43 配列制御型ポリエステル生合成系の開発
吉田 聡子 奈良先端科学技術大学院大学 特任准教授 44 ハマウツボ科寄生植物の寄生分子機構解明のための研究基盤の構築
吉野 知子 東京農工大学大学院 工学研究院 教授 40 がんゲノム医療に向けた単一細胞解析システムの構築

奨励賞選考委員会(五十音順 ※は副委員長)

(委員長)

 阿部 啓子  東京大学名誉教授、東京大学大学院農学生命科学研究科 特任教授

(委員)

【大学・研究機関】
 石井 正治  東京大学大学院 農学生命科学研究科 教授
 梅澤 俊明  京都大学 生存圏研究所 教授
※小川  順  京都大学大学院 農学研究科 教授
 片岡 一則  (公財)川崎市産業振興財団 副理事長
 河田 照雄  京都大学大学院 農学研究科 教授
 木野 邦器  早稲田大学 理工学術院 教授
 小安 重夫   (国研)理化学研究所 理事
 鮫島 正浩  東京大学大学院 農学生命科学研究科 教授
 篠崎 和子  東京大学大学院 農学生命科学研究科 教授
※柴田 大輔  (公財)かずさDNA研究所 産官学連携推進センター長
※関   実  千葉大学 理事・副学長
 長棟 輝行  東京大学大学院 名誉教授

【企業】
 朝子 弘之  住友化学(株) バイオサイエンス研究所 主席研究員
 石原 健一  帝人(株) マテリアル技術本部 担当部長
 柴田 浩志  サントリーウエルネス(株) 常務取締役
 白井 宏樹  アステラス製薬㈱ モダリティ研究所 専任理事
 萩原  浩  花王㈱ 研究開発部門 研究戦略・企画部 主席研究員
 峰野 純一  タカラバイオ㈱ 常務取締役
 三輪 哲也  味の素(株) イノベーション研究所 上席研究員
 八十原 良彦  (株)カネカ バイオテクノロジー研究所 高度専門研究者
 薮田 雅之  第一三共(株) バイオロジクス本部 本部長

バイオインダストリー奨励賞受賞者・選評 (五十音順)

◆受賞者1

 岸野 重信(きしの しげのぶ) 京都大学大学院 農学研究科 助教

研究テーマ 腸内細菌の脂質代謝解析に基づく新規機能性脂質の創出
選評 微生物代謝の緻密な基礎解析を基盤とした、独創的で応用的展開が期待できる研究。対象は、健康増進の観点からも注目度の高い腸内細菌の脂質代謝となっており、食品・医薬品分野への展開、腸内メタボローム研究を物質面から相補する展開に加え、ポリマー原料等の化成品生産も視野に入れており、成果の幅広い波及効果が大いに期待される。産学連携に基づく工業規模での実用展開も図られている。

◆受賞者2

 國澤 純(くにさわ じゅん) (国研)医薬基盤・健康・栄養研究所 プロジェクトリーダー

研究テーマ 腸を起点に形成される免疫環境の理解とヘルスケアへの新展開
選評 食用油の代謝産物のとして,EPAのエポキシ体が新規抗アレルギー物質であることを見出し、その作用機序を明らかにしている。腸管免疫システムに関するいくつかの業績があり、知財の取得、企業との共同研究も熱心に行っている。発展性があり、社会的インパクトも十分である。

◆受賞者3

 高山 和雄(たかやま かずお) 大阪大学大学院 薬学研究科助教

研究テーマ ヒト多能性幹細胞由来肝細胞と小腸細胞の作製と創薬応用
選評 ウイルスベクターを用いた遺伝子導入技術・ECM・培養法等の工夫により、高機能・高純度なヒトiPS 細胞由来肝細胞・小腸細胞の開発に成功している。企業への技術移転による創薬試験、商品開発など社会実装も熱心に行っている。

◆受賞者4

 舘野 浩章(たての ひろあき) (国研)産業技術総合研究所 創薬基盤研究部門 上級主任研究員

研究テーマ 糖鎖プロファイリング技術の開発と再生医療・創薬への応用
選評 糖鎖を迅速高感度にプロファイリングする高密度レクチンアレイを開発し、ヒトES/iPS細胞に特異的に結合するレクチンを見出し、これを用いて、未分化細胞を検出除去する技術を確立したほか、幹細胞検出用キットの商品化など、実用化も熱心に行っている。

◆受賞者5

 辻 雅晴(つじ まさはる) 情報・システム研究機構 国立極地研究所 特任研究員

研究テーマ 南極産菌類を利用した酪農排水処理技術の開発と酒類醸造への展開
選評 南極産菌類が低温下での脂質分解活性が高いことを見出し、それを利用した酪農施設排水処理の方法を開発し、広く実用化されている。また、酒類製造について酒造メーカーと共同研究を行なっている。発想がユニークで、かつ、精力的に研究を進めて、着実に論文を出し、知財確保にも努めている。

◆受賞者6

 廣田 隆一(ひろた りゅういち) 広島大学大学院 先端物質科学研究科 分子生命機能科学専攻 准教授

研究テーマ リン代謝経路のデザインによる遺伝子組換え生物のバイオセーフティ技術開発
選評 今後重要となる遺伝子組み換え微生物の新たな封じ込め技術を開発する研究であるとともに、亜リン酸の微生物利用に関し、生態学的にも重要な知見を蓄積している。多くの生物種に適応可能で、効率的な無菌プロセスの構築が可能となるなど、今後の遺伝子組換え生物のバイオセーフティ技術開発への展開が大いに期待できる。特許化も着実に進めており、企業連携も企画されている。

◆受賞者7

 松元 亮(まつもと あきら) 東京医科歯科大学 生体材料工学研究所 准教授

研究テーマ "エレクトロニクスフリー"で完全合成型の人工膵臓の開発
選評 グルコース応答性のボロン酸含有アクリルアミドゲルとマイクロニードルを組み合わせた自立型の経皮インシュリンパッチの開発を行っており、独創性・新規性の高い研究成果を挙げている。複数の知財を取得し、産業応用研究も開始している。

◆受賞者8

 松本 謙一郎(まつもと けんいちろう) 北海道大学大学院 工学研究院 応用科学部門 教授

研究テーマ 配列制御型ポリエステル生合成系の開発
選評 社会的に求められているバイオマス由来の機能性高分子素材の開発研究である。これまで困難とされてきたバイオポリマーのモノマー配列制御を初めて可能とし、その機構としてモノマー合成速度と重合速度のバランス調整という、実用可能な制御原理を見いだした点の独創性は高く評価できる。構造が制御された非天然型ポリエステル合成に関わる新たな技術の開発により、バイオポリマーの社会実装に大きく貢献するものと期待できる。

◆受賞者9

 吉田 聡子(よしだ さとこ) 奈良先端科学技術大学院大学 特任准教授

研究テーマ ハマウツボ科寄生植物の寄生分子機構解明のための研究基盤の構築
選評 人類の食糧生産を脅かす要因の一つとして、寄生雑草による作物被害は世界規模で拡大している。本研究は寄生植物の寄生の分子メカニズムを緻密に研究し、高い論文成果をあげると共に、それらの知見から寄生植物の抑制に繋がる薬剤を発見している。今後の食糧問題の解決に向けた研究開発が期待できる。

◆受賞者10

 吉野 知子(よしの ともこ) 東京農工大学大学院 工学研究院 教授

研究テーマ がんゲノム医療に向けた単一細胞解析システムの構築
選評 マイクロキャビティアレイ(MCA)による循環ガン細胞(CTC)検出システムの開発、ゲル化細胞操作法による単細胞解析等の医療応用を目指した生物工学分野で、広範な業績がある。MCAについては、関連装置の製品化と臨床試験が開始されており、産業応用にも成果が得られつつある。

【バイオインダストリー協会について】
 1942年設立の酒精協会を前身とし、発酵工業協会を経て1987年、財団法人バイオインダストリー協会と改称、2011年に一般財団法人に移行した。バイオインダストリー分野の研究開発と産業発展を、産・学・官による連携によって、総合的に推進する日本唯一の組織である。バイオインダストリーに関する科学技術の進歩を通じて、バイオインダストリーおよび関連産業の発展を図り、人々の生活の質の向上に寄与するために、先端技術開発から産業化に至るまでのさまざまな場面で社会に貢献している。企業会員247社、公共会員115組織、個人会員約600人から構成。(2018年4月現在)

【本発表資料についてのお問い合わせ先】
 (一財)バイオインダストリー協会 広報部
 電話:03-5541-2731  FAX:03-5541-2737
 E-mail: jbaaward(at)jba.or.jp ((at)を@に変換して下さい。)



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