【ニュースリリース】第3回バイオインダストリー奨励賞受賞者決定!

大賞・奨励賞

更新日:2019年7月29日

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一般財団法人バイオインダストリー協会


第3回「バイオインダストリー奨励賞」受賞者決定!


 (一財)バイオインダストリー協会(会長:阿部 啓子)は、第3回「バイオインダストリー奨励賞」受賞者10名を、下記のように決定しました。

 「バイオインダストリー奨励賞」は、2017年、(一財)バイオインダストリー協会が30周年を迎えるのを機に、次の30年を見据えて"最先端の研究が世界を創る-バイオテクノロジーの新時代-"をスローガンに、バイオインダストリー大賞と共にスタートしました。「奨励賞」は、バイオサイエンス、バイオテクノロジーに関連する応用を指向した研究に携わる有望な若手研究者とその業績を表彰するものです。

 東京大学大学院特任教授・阿部啓子氏を選考委員長とする22名の委員からなる選考委員会による厳正な審査を経て、10名の受賞者を決定しました。受賞者にはそれぞれ副賞30万円が授与されます。

 なお、贈呈式・受賞記念講演会は来たる10月9日(水)、国際的なバイオイベント"BioJapan 2019"の会場(パシフィコ横浜)にて行われます。詳細につきましては、追ってご案内いたします。

バイオインダストリー奨励賞(10名)(五十音順、年齢は2019.4.1現在)

受賞者 所属・役職 年齢 受賞研究課題
飯間 麻美 京都大学医学部附属病院 臨床研究総合センター 助教 39 拡散MRIによる新たな癌診断法の確立
石丸 喜朗 明治大学農学部農芸化学科 専任准教授 43 消化管における化学受容機構の解明
香月 康宏 鳥取大学大学院医学系研究科 准教授 41 次世代人工染色体技術の開発とその産業応用
高橋 史憲 (国研)理化学研究所 環境資源科学研究センター 研究員 42 ペプチドホルモンによるストレス情報伝達の応用利用と乾燥ストレス耐性作物の開発
玉木 秀幸 (国研)産業技術総合研究所 生物プロセス研究部門 研究グループ長 43 未知の微生物を"培養"して新たな生物機能を探る
新津 葵一 名古屋大学大学院工学研究科 准教授 35 発電センシング一体型集積センサ技術を用いた単独動作可能・電力自立持続血糖モニタリングコンタクトレンズの研究開発
日比 慎 富山県立大学工学部生物工学科 准教授 44 新規なアミノ酸変換酵素触媒の同定とその応用利用に関する技術開発
光田 展隆 (国研)産業技術総合研究所 生物プロセス研究部門 研究グループ長 43 植物細胞壁形成を制御する因子の同定と応用研究
安井 隆雄 名古屋大学大学院工学研究科 准教授 34 尿中microRNA網羅的解析による非侵襲がん診断法の開発
湯川 博 名古屋大学未来社会創造機構 特任准教授 43 幹細胞イメージングを実現する超低毒性量子ドット開発と再生医療への応用

奨励賞選考委員会(五十音順 ※は副委員長)

(委員長)

 阿部 啓子  東京大学名誉教授、東京大学大学院農学生命科学研究科 特任教授

(委員)

【大学・研究機関】
 石井 正治  東京大学大学院 農学生命科学研究科 教授
 梅澤 俊明  京都大学 生存圏研究所 教授
※小川  順  京都大学大学院 農学研究科 教授
 片岡 一則  (公財)川崎市産業振興財団 副理事長
 河田 照雄  京都大学 名誉教授
 木野 邦器  早稲田大学 理工学術院 教授
 小安 重夫   (国研)理化学研究所 理事
 鮫島 正浩  信州大学 工学部 特任教授
 篠崎 和子  東京大学大学院 農学生命科学研究科 教授
※柴田 大輔  京都大学 エネルギー理工学研究所 特任教授
※関   実  千葉大学 理事・副学長
 長棟 輝行  東京大学 名誉教授

【企業】
 朝子 弘之  住友化学(株) バイオサイエンス研究所 主席研究員
 石原 健一  帝人(株) マテリアル技術本部 担当部長
 柴田 浩志  サントリーウエルネス(株) 常務取締役
 白井 宏樹  アステラス製薬(株) モダリティ研究所 専任理事
 萩原  浩  花王(株) 研究開発部門 研究戦略・企画部 主席研究員
 峰野 純一  タカラバイオ(株) 取締役専務執行役員
 三輪 哲也  味の素(株) バイオ・ファイン研究所 上席研究員
 八十原 良彦  (株)カネカ バイオテクノロジー研究所 高度専門研究者
 籔田 雅之  第一三共(株) バイオロジクス本部 本部長

バイオインダストリー奨励賞・選評 (五十音順)

◆受賞者1

 飯間 麻美(いいま まみ) 京都大学医学部附属病院 臨床研究総合センター 助教

研究テーマ 拡散MRIによる新たな癌診断法の確立
選評 造影剤を使用しない安全な検査法である拡散MRIおよびその各種定量値を用いた非侵襲的な新規画像診断法を開発。複数の拡散MRI定量値を統合させることにより、腫瘍の良悪性判別やサブタイプ鑑別等の個別化治療に直結する診断法を確立した。また、放射線診断専門医として臨床業務に従事しながら、新規手法の有効性を検証しており、特許取得、産学連携も進めている優れた研究者である。

◆受賞者2

 石丸 喜朗(いしまる よしろう) 明治大学農学部農芸化学科 専任准教授

研究テーマ 消化管における化学受容機構の解明
選評 酸味受容体を世界に先駆けて発見し、味覚受容・伝達機構の解明に貢献しており、独創性も研究のレベルも高い。転写因子の機能研究に関する成果は、肥満や糖尿病の新たな治療薬の開発や食品科学での応用研究が期待できる。

◆受賞者3

 香月 康宏(かづき やすひろ) 鳥取大学大学院医学系研究科 准教授

研究テーマ 次世代人工染色体技術の開発とその産業応用
選評 巨大遺伝子や複数遺伝子を導入可能な人工染色体ベクターを独自の方法によって開発した。このベクターを利用して、薬物代謝酵素遺伝子ヒト化動物、ダウン症候群モデル動物、完全ヒト抗体産生マウス等を構築してきており、創薬研究の加速にも資する成果を挙げている。大学発ベンチャーを通じて多数の企業・公的研究機関との共同研究・事業化を進めており、今後も活躍が期待される研究者である。

◆受賞者4

 高橋 史憲(たかはし ふみのり)(国研)理化学研究所 環境資源科学研究センター 研究員

研究テーマ ペプチドホルモンによるストレス情報伝達の応用利用と乾燥ストレス耐性作物の開発
選評 乾燥ストレス情報がペプチドを介して伝達されるという画期的な成果を上げ、高い評価を受けている。さらに、乾燥ストレス耐性作物を作り、海外の乾燥地での試験で収量が増えることを実証しており、今後の活躍が期待できる。

◆受賞者5

 玉木 秀幸(たまき ひでゆき)(国研)産業技術総合研究所 生物プロセス研究部門 研究グループ長

研究テーマ 未知の微生物を"培養"して新たな生物機能を探る
選評 難培養性微生物の単離・培養を通した複合微生物系の機能解析と応用に取り組み、幅広く先進性の高い成果をあげてきている。今後重要となる複合微生物系機能開発において、可培養化技術の開発など、独自性の高い研究と応用への創造力は秀でており、この分野を牽引しうる研究者として期待される。

◆受賞者6

 新津 葵一(にいつ きいち) 名古屋大学大学院工学研究科 准教授

研究テーマ 発電センシング一体型集積センサ技術を用いた単独動作可能・電力自立持続血糖モニタリングコンタクトレンズの研究開発
選評 涙液に含まれるグルコースを利用したバイオ発電素子と同時にそのグルコース濃度をセンシングできる機構を一体構築し、無線送信可能な微細集積回路素子を作製した。これをコンタクトレンズに搭載することで、血糖値のリアルタイムモニタリングを実現している。単独動作が可能な小型の生体情報計測デバイスとしての発展が期待できる優れた成果を挙げている。

◆受賞者7

 日比 慎 (ひび まこと) 富山県立大学工学部生物工学科 准教授

研究テーマ 新規なアミノ酸変換酵素触媒の同定とその応用利用に関する技術開発
選評 定量比較プロテオーム解析という新たな手法を確立し、多段階から成る微生物代謝・酵素の同定に成功し、それを現実性が高いレベルで応用展開につなげている。自然界の多様性を重要視した探索研究により独創性の高い微生物酵素ライブラリーを構築する分野を牽引する研究者として期待される。

◆受賞者8

 光田 展隆(みつだ のぶたか)(国研)産業技術総合研究所 生物プロセス研究部門 研究グループ長

研究テーマ 植物細胞壁形成を制御する因子の同定と応用研究
選評 植物転写因子の機能解析から木質形成の制御へと展開した研究の独創性と成果の先駆性は特に秀でている。使いやすいバイオマスの開発という視点から、未来社会に貢献する波及効果が大きい研究である。また、企業との積極的な協働も進めており、今後の関連分野を牽引する研究者として期待される

◆受賞者9

 安井 隆雄(やすい たかお) 名古屋大学大学院工学研究科 准教授

研究テーマ 尿中microRNA網羅的解析による非侵襲がん診断法の開発
選評 独自の技術によって微細な構造体(ナノワイヤ)を構築し、尿中の細胞外小胞を99%以上の高効率で回収する技術を確立した。さらに、小胞体に内包されるmicroRNAを高効率で抽出し、尿1mLから1300種類以上のmicroRNAを検出することに成功している。その発現量の網羅的な解析により、尿を用いた肺がんの高確度診断を実現しているなど、今後の活躍が期待される研究者である。

◆受賞者10

 湯川 博(ゆかわ ひろし) 名古屋大学未来社会創造機構 特任准教授

研究テーマ 幹細胞イメージングを実現する超低毒性量子ドット開発と再生医療への応用
選評 カドミウムを含まず低コストで合成可能な超低毒性の量子ドット(蛍光ナノ粒子)の開発に成功し、製品化も実現している。さらに、この量子ドットを用いた幹細胞の高効率標識技術、移植幹細胞のin vivo蛍光イメージング、集積臓器解析等、幹細胞の画像計測法に関する成果を挙げている優れた研究者である。

(一財)バイオインダストリー協会について

1942年設立の酒精協会を前身とし、発酵工業協会を経て1987年、財団法人バイオインダストリー協会と改称、2011年に一般財団法人に移行した。バイオインダストリー分野の研究開発と産業発展を、産・学・官による連携によって、総合的に推進する日本唯一の組織である。バイオインダストリーに関する科学技術の進歩を通じて、バイオインダストリーおよび関連産業の発展を図り、人々の生活の質の向上に寄与するために、先端技術開発から産業化に至るまでのさまざまな場面で社会に貢献している。企業会員258社、公共会員122組織、個人会員約600人から構成。(2019年4月現在)


【本発表資料についてのお問い合わせ先】
(一財)バイオインダストリー協会 広報部
電話:03-5541-2731  FAX:03-5541-2737
Email: award2019(at)jba.or.jp ※(at)を@に変えてお送りください。

■ニュースリリースPDF版(461KB)→ award_release_shourei2019.pdf

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