【ニュースリリース】第4回「バイオインダストリー奨励賞」受賞者決定!

大賞・奨励賞

更新日:2020年7月15日

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一般財団法人バイオインダストリー協会


第4回「バイオインダストリー奨励賞」受賞者決定!


 (一財)バイオインダストリー協会(会長:阿部 啓子)は、第4回「バイオインダストリー奨励賞」受賞者10名を、下記のように決定しました。

 「バイオインダストリー奨励賞」は、2017年、(一財)バイオインダストリー協会が30周年を迎えるのを機に、次の30年を見据えて"最先端の研究が世界を創る-バイオテクノロジーの新時代-"をスローガンに、バイオインダストリー大賞と共にスタートしました。「奨励賞」は、バイオサイエンス、バイオテクノロジーに関連する応用を指向した研究に携わる有望な若手研究者とその業績を表彰するものです。

 千葉大学理事・副学長、関 実 氏を選考委員長とする22名の委員からなる選考委員会による厳正な審査を経て、10名の受賞者を決定しました。受賞者にはそれぞれ副賞30万円が授与されます。

 なお、贈呈式・受賞記念講演会は来たる10月14日(水)、国際的なバイオイベント"BioJapan 2020"の会場(パシフィコ横浜)にて行われます。詳細につきましては、追ってご案内いたします。

バイオインダストリー奨励賞受賞者(10名)


                 (五十音順、敬称略、年齢は2020.4.1現在)

受賞者

所属・役職

年齢

受賞研究課題

岩野 智

理化学研究所 脳神経科学研究センター 研究員

34

in vivoイメージングを革新する人工生物発光システムAkaBLIの開発と応用

大田 昌樹

東北大学大学院 
環境科学研究科 准教授

40

環境調和型バイオインダストリーを志向した新しい抽出分離技術の開発

菊池 義智

産業技術総合研究所
生物プロセス研究部門
主任研究員

42

昆虫の農薬抵抗性に関わる腸内微生物の発見とその生態・機能の解明

久保田 健

地球環境産業技術研究機構 バイオ研究グループ 主任研究員

43

微生物発酵を利用した再生可能資源からの高機能バイオマスプラスチック原料生産技術開発

小宮 健

東京工業大学 情報理工学院 助教

44

がんから感染症まで、誰もが高精度な診断を受けられる高感度核酸検出法の開発

末次 正幸

立教大学 理学部 教授

43

染色体複製サイクル再構成による長鎖環状DNA増幅技術とその応用

中島 健一朗

自然科学研究機構
生理学研究所 准教授

39

味覚の脳内伝達とその調節を担う神経細胞・ネットワークの解明

原 良太郎

京都大学大学院 農学研究科  特定准教授

40

微生物酵素の探索を基盤とした有用化合物生産プロセスの開発

福田 淳二

横浜国立大学大学院
工学研究院 教授

44

毛包幹細胞の自己組織化培養法と毛髪再生医療への応用

藤枝 俊宣

東京工業大学 生命理工学院  講師

38

生体接着性オプトエレクトロニクスによる革新的光がん治療システムの創製

奨励賞選考委員会(五十音順、敬称略 )

(委員長)

 関   実  千葉大学 理事・副学長

(副委員長)

 小川  順  京都大学大学院 農学研究科
 柴田 大輔  京都大学 エネルギー理工学研究所 特任教授
 長棟 輝行  東京大学 名誉教授

(委員)

 飯島 陽子  神奈川工科大学 健康医療科学部 教授
 石原 健一  帝人㈱  マテリアル事業CSR・品質保証部 部長
 近江谷克裕  (国研)産業技術総合研究所 バイオメディカル研究部門 首席研究員
 大西 康夫  東京大学大学院 農学生命科学研究科 教授
 神田 智正  アサヒグループホールディングス㈱ 執行役員
 木野 邦器  早稲田大学 理工学術院 教授
 篠崎 和子  東京農業大学農生命科学研究所 教授、東京大学 名誉教授
 柴田 浩志  サントリーウエルネス㈱ 取締役専務執行役員
 白井 宏樹  アステラス製薬㈱ モダリティ研究所 専任理事
 瀧村  靖  花王㈱ 研究開発部門 生物科学研究所 副所長
 竹山 春子  早稲田大学 理工学術院 教授
 藤井 智幸  東北大学大学院 農学研究科 教授
 松村 康生  京都大学大学院 農学研究科 教授
 峰野 純一  タカラバイオ㈱ 取締役兼専務執行役員
 三輪 哲也  味の素㈱ バイオ・ファイン研究所 研究員
 安田 磨理  三菱ケミカル㈱ 環境・生活ソリューション部門
 山内理夏子  田辺三菱製薬㈱ 創薬本部 フロンティア創薬ユニット長

  

バイオインダストリー奨励賞・選評 (五十音順)

◆受賞者1

 岩野 智(いわの さとし) 理化学研究所 脳神経科学研究センター 研究員

研究テーマ in vivoイメージングを革新する人工生物発光システムAkaBLIの開発と応用
選評 動物個体内で起こる生命現象を非侵襲に可視化することが可能な、従来技術の100倍−1000倍明るい近赤外生物発光イメージングシステムを世界に先駆けて開発し、商品化も実現している。生物発光イメージング分野の発展を牽引しうる研究者として今後も活躍が期待される。

◆受賞者2

 大田 昌樹(おおた まさき) 東北大学大学院 環境科学研究科 准教授

研究テーマ 環境調和型バイオインダストリーを志向した新しい抽出分離技術の開発
選評 独自に開発した熱力学指標に立脚する環境調和型の抽出分離技術は、ダウンストリームの環境負荷、コストインパクトを低減する技術として高く評価できる。様々な分野への展開性が高く、波及効果も期待できる。国産初の装置開発に企業との連携で取り組み、市場を開拓したことも高く評価でき、今後のバイオ技術の社会実装に大きく貢献する研究者として期待される。

◆受賞者3

 菊池 義智(きくち よしとも) 産業技術総合研究所 生物プロセス研究部門
 主任研究員

研究テーマ 昆虫の農薬抵抗性に関わる腸内微生物の発見とその生態・機能の解明
選評 虫の腸内微生物叢に着目し多くの先駆的な研究を行ってきたが、昆虫が短期間に農薬抵抗性を獲得する仕組みとして、昆虫が土壌中の殺虫剤分解菌を腸内細菌叢に取り入れて腸内に共生させているとの研究は、着眼点に独創性があり、画期的である。新たな視点からの農薬の開発など害虫防除技術の開発に貢献でき、今後も活躍が期待される。

◆受賞者4

 久保田 健(くぼた たけし) 地球環境産業技術研究機構 バイオ研究グループ
 主任研究員

研究テーマ 微生物発酵を利用した再生可能資源からの高機能バイオマスプラスチック原料生産技術開発
選評 微生物生産が難しいとされてきた芳香族化合物の生産において、実用化が視野に入るレベルでの生産を達成しており、発酵生産分野における一つのマイルストーン的成果と言えよう。他の基礎化学品生産へ展開できる技術の汎用性も高く、波及効果は大きい。代謝工学的手法ならびに合成生物学的手法を介した発酵生産技術を開発し、広く拡張しうる研究者として期待される。

◆受賞者5

 小宮 健(こみや けん) 東京工業大学 情報理工学院 助教

研究テーマ がんから感染症まで、誰もが高精度な診断を受けられる高感度核酸検出法の開発
選評 DNA、短鎖RNAなどの標的核酸を感知して、シグナルとして別の配列を持つDNAを37℃の等温条件下で高効率かつ特異的に増幅することによって、標的核酸を高感度に検出する独創的な技術を開発した。独自性の高い研究と応用への創造力は秀でており、この分野を牽引しうる研究者として活躍が期待される。

◆受賞者6

 末次 正幸(すえつぐ まさゆき) 立教大学 理学部 教授

研究テーマ 染色体複製サイクル再構成による長鎖環状DNA増幅技術とその応用
選評 大腸菌染色体複製技術を昇華させ、きわめて独創性、応用性の高い技術に仕上げた成果は傑出している。長鎖DNA合成の新たな技術として、今後の遺伝子合成・合成生物学の発展に大きく寄与する研究の展開が期待される。汎用性のある技術を社会実装する取り組みも高く評価でき、今後の関連分野を牽引する研究者として期待される。

◆受賞者7

 中島 健一朗(なかじま けんいちろう) 自然科学研究機構 生理学研究所 准教授

研究テーマ 味覚の脳内伝達とその調節を担う神経細胞・ネットワークの解明
選評 味覚研究に脳科学の手法を融合させ、高次中枢神経による味覚調節の仕組みを明らかにし、独創性の高い研究を展開している。甘味の美味しさを定量的に測定する方法の確立は、嗜好性の変化や肥満・糖尿病等の疾患予防に対する新たな研究アプローチになると期待される。味覚・嗜好・健康を重要視する食品業界に貢献し、今後も活躍が期待される。

◆受賞者8

 原 良太郎(はら りょうたろう) 京都大学大学院 農学研究科 特定准教授

研究テーマ 微生物酵素の探索を基盤とした有用化合物生産プロセスの開発
選評 新規微生物酵素の探索とそれを利用した有用物質生産系の開発において独創的な特筆すべき成果を挙げている。なかでも水酸化プロリン製造法は工業化につながっており、異性体全ての酵素合成の実現は基礎・応用の両面から幅広い示唆を与える成果として注目に値する。加えて多様なアミド化合物の合成などにも成功しており、今後の酵素合成技術に革新をもたらす研究者として期待される。

◆受賞者9

 福田 淳二(ふくだ じゅんじ) 横浜国立大学大学院 工学研究院 教授

研究テーマ 毛包幹細胞の自己組織化培養法と毛髪再生医療への応用
選評 酸素透過性マイクロウェル培養器内で、発生期にみられる毛包原基や毛包を大量に形成させ、毛包原基から高効率に毛幹を伸長させる独創的な技術を開発した。この技術をもとに特許を取得し、企業、公的研究機関、医療機関と連携して脱毛症の安全で有効な治療薬のスクリーニング系の構築や毛髪の再生医療の実用化を進めている優れた研究者である。

◆受賞者10

 藤枝 俊宣(ふじえ としのり) 東京工業大学 生命理工学院 講師

研究テーマ 生体接着性オプトエレクトロニクスによる革新的光がん治療システムの創製
選評 生体接着性ナノ薄膜で被覆された、柔軟性に富む無線給電式・埋め込み型マイクロ発光デバイスを開発した。脳や肝臓、膵臓のような重要な血管や神経を巻き込む組織、構造的に脆弱な組織のがんを対象としたマイクロ光線力学療法への本デバイスの応用を企業と連携して進めており、今後も活躍が期待できる研究者である。

(一財)バイオインダストリー協会について

1942年設立の酒精協会を前身とし、発酵工業協会を経て1987年、財団法人バイオインダストリー協会と改称、2011年に一般財団法人に移行した。バイオインダストリー分野の研究開発と産業発展を、産・学・官による連携によって、総合的に推進する日本唯一の組織である。バイオインダストリーに関する科学技術の進歩を通じて、バイオインダストリーおよび関連産業の発展を図り、人々の生活の質の向上に寄与するために、先端技術開発から産業化に至るまでのさまざまな場面で社会に貢献している。企業会員279社、公共会員125組織、個人会員約600人から構成。(2020年4月現在)


【本発表資料についてのお問い合わせ先】
(一財)バイオインダストリー協会 広報部
電話:03-5541-2731  FAX:03-5541-2737
Email: award2020(at)jba.or.jp ※(at)を@に変えてお送りください。

■ニュースリリースPDF版(465KB)→ award_release_shourei2020.pdf

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