平成30年度発酵と代謝研究会 講演会 「人のインサイド空間に迫る ~Society5.0+が実現するヒューマンサスティナブルシステム~」

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 政府は第5期科学技術基本計画において、人々に豊かさをもたらす「超スマート社会(Society 5.0)」を未来社会の姿とし、IoTやAIなどのサイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させる取組みを推進することで、経済的発展と社会的課題の解決を図り、それを両立させることで持続可能な新たな経済社会が構築するとしている。これによって、人々が快適で活力に満ちた質の高い生活を享受する人間中心の社会が達成できるとしているが、個としての人という概念が抜け落ちていると思う。人の内面をインサイド空間とすれば、現実/仮想空間はアウトサイド空間として捉えることができ、それらが繋がることで、本来の人を中心とする社会の在り方が見えてくると考えている。人の感性や意識空間をアウトサイド空間と繋げる研究は、人が昔から追い求めている究極的な問いに対する答えを我々に与えてくれるように思う。その世界をSociety 5.0+とし、脳科学や感性工学、さらには人の五感(視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚)に関わる科学研究の現状や、最近話題の脳腸相関など人の内面活動にも関わる研究などを、各講師にご紹介いただき、それをもとに、人が求める真の豊かさや幸せを実現するための科学研究の在り方を議論したい。
(早稲田大学 木野 邦器・荒 勝俊、キリン(株)吉田 聡)

開催日時 2019年2月22日(金) 13:00~18:05
会場 早稲田大学 グリーン・コンピューティング・システム研究機構(喜久井町キャンパス40号館 1F プレゼンテーションルーム)
定員 130名
主催 (一財)バイオインダストリー協会 発酵と代謝研究会
共催 (一財)バイオインダストリー協会 グリーンバイオイノベーションフォーラム(GIF)・アルコール・バイオマス研究会・新資源生物変換研究会、早稲田大学理工学術院総合研究所
備考 12:15~12:45 JBAグリーンバイオ系3研究会合同総会
 発酵と代謝研究会・アルコール・バイオマス研究会・新資源生物変換研究会合同総会を、本年度一般公開致します。各研究会の活動報告がありますので、是非ご参加下さい。
18:10~19:40 交流会 「森の風」
 早稲田大学 早稲田キャンパス26号館 大隈記念タワー15F
(東京都新宿区早稲田鶴巻516 TEL: 03-5291-5620)

リーフレットはこちら
Fermentation_and_Metabolism_StudyG_Symposium2019.jpg

プログラム

13:00~13:05 開会の挨拶
小川 順 氏(発酵と代謝研究会 会長)
13:05~13:15 趣旨説明
木野 邦器 氏(早稲田大学)
講演会
13:15~14:00 「睡眠覚醒の謎に挑む」
柳沢 正史 氏(筑波大学 国際統合睡眠医科学研究機構 機構長)
 我々は人生の約1/3を睡眠に費やす。健やかな睡眠は健康と生産性の維持のために必須である。しかし、現在の睡眠学は「なぜ脳を持つ全ての動物は眠らなければならないのか?」「そもそも『眠気』の脳内での実体は何なのか?」といった根本的かつ身近な疑問に答えることができていない。本講演では、このような謎への私共の探索的アプローチをご紹介する。
14:00~14:45 「時間軸のリズム現象で健康科学を捉える」
柴田 重信 氏(早稲田大学 理工学術院 教授)
 生体には短い周期のリズムから、日、週、月、年の単位の時間軸のリズム現象がある。このような現象の不調は時差ボケをはじめとして健康を害する可能性がある。食・運動・休息は健康に重要な要素であるが、このような要素も時間軸で変動する。そこで、健康を時間軸でとらえる必要があり、この点を議論したい。
14:45~15:30 「腸内細菌の代謝産物が及ぼす生体への影響とその制御」
栗原 新 氏(石川県立大学 腸内細菌共生機構学寄付講座 准教授)
 爆発的に進展中の腸内細菌学は、腸炎や肥満と腸内細菌との関連に加え、糖尿病・自閉症・てんかんといった腸と関連が薄いと思われる疾病についても、腸内細菌の影響を大きく受けることを解明しつつある。本講演では、腸内細菌の代謝産物の産生に関わる遺伝子の解明を通じて腸内環境を制御し、生活の質を改善することを最終目標とした研究について紹介する。
15:30~15:45 休憩
15:45~16:30 「フレーバー感覚の計測とその評価」
中村 明朗 氏(長谷川香料(株) 香料基盤研究所 上席研究員)
 ヒトが飲食している時の場面展開に伴い、ダイナミックに変化するフレーバー感覚の諸要素(味覚、嗅覚、触・温度感覚)を捉えることを目的とした新しい手法を紹介する。本手法では各種生理応答計測、専門パネルによる官能評価、色を介した表現方法を駆使したフレーバー感覚の評価により、香りの価値を可視化することに成功した。
16:30~17:15 「脳科学と人工知能が創るスマートカンパニーとスマートビジネス」
萩原 一平 氏((株)NTTデータ経営研究所 情報未来イノベーションセンター 研究理事・センター長)
 環境変化に対する脳の反応である快・不快の情動、その結果としての意思決定、そして行動に至るプロセスを明らかにする「社会脳」「感性脳」研究が活発化している。さらに人工知能の分野でも人間の脳を理解し、その方法論を活用しようという機運が高まり、脳科学と人工知能の共進化が始まっている。その結果として、社会、そして産業が変わりつつある。本講演ではその一端をご紹介するとともに、産業分野への応用可能性について述べる。
17:15~18:00 「乳酸菌が心理的ストレス・睡眠の質に及ぼす影響」
中村 康則 氏(アサヒグループホールディングス(株) コアテクノロジー研究所 所長)
 脳と腸との双方向性の情報伝達は「脳腸相関」と呼ばれ、ストレス関連疾患の発症に関係することが知られている。本講演では、消化管へ定着性のある乳酸菌Lactobacillus gasseri CP2305が内分泌系・自律神経系に作用し、心理的ストレスを緩和し、睡眠の質を改善する研究成果について紹介する。
18:00~18:05 閉会の挨拶
吉田 聡 氏(キリン(株))

参加方法

講演会参加費 JBA法人会員、JBA個人会員(アカデミア所属)、早稲田大学理工学術院ご所属の方: 3,000円(税込)
JBA法人会員でない企業(事業者)に所属の個人会員: 8,000円(税込)
非会員: 15,000円(税込)
交流会 4,000円(税込)
お申し込み 下記フォームより、お申込み下さい。
※お申し込み締め切り:2月15日(金)
※定員に達しましたら、締め切りとさせていただきます。
お問い合わせ 〒104-0032
東京都中央区八丁堀2-26-9 グランデビル8階
(一財)バイオインダストリー協会
TEL:03-5541-2731
(発酵と代謝研究会事務局: 本山、尾崎、村瀬、青木)

お申し込みフォーム

2月18日12時をもって、申込み受付を終了しましたが、若干名お席に余裕がございます。参加をご希望の方はお手数ですが、JBA発酵と代謝研究会事務局あてお電話でお問い合わせください。

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