Q1. バイオテクノロジーってなに?
Q2. 酒、みそ、しょうゆ、納豆もバイオテクノロジーで作るの?
Q3. 「遺伝子組換え」は、突然生まれたわけではありません。
Q4. 日本は少子化ですが、地球全体ではすでに定員オーバー!
Q5. 遺伝子組換え食品の安全性は、厳しく審査されています。
Q6. あなたは、毎日遺伝子を食べています。
Q7. 食卓の作物は、ほとんど品種改良されています。
Q8. クローン牛のライバルは松坂牛?
Q9. バイオテクノロジーとワインのおいしい関係!?
Q10. 遺伝子組換え作物は、農薬を減らせます。
Q11. 『花の命は短くて』という言葉がなくなる?
Q12. トウモロコシも自然に還るプラスチックに変身!
Q13. 遺伝子ってなに?体の中でどんな働きをしているの?
Q14. 青カビが人命救助?
Q15. 体に合った服を作るようにあなたにぴったりの治療をする『個別化医療(テーラーメイド治療)』。
Q16. 今地球は、砂漠化の危機! 砂漠化防止にも、「遺伝子組換え」が期待されています。
Q17. きれいな海を守るため、微生物が大活躍!
Q18. 「遺伝子組換え」が、よい環境を保つ農業を可能にします。
Q19. 地球温暖化を防止するバイオエネルギー。
Q20. バイオテクノロジーは、ごみ処理名人!
Q21. 「クローン技術」ってなに?

この他に、「バイオテクノロジーQ&A」、バイオ専門家向けの「もっと知りたい人のためのバイオテクノロジーQ&A」があります。
 

微生物の力で環境を浄化することもできるのです。

 微生物などを使って環境を浄化する技術の研究・開発が進められており、環境保全・修復に関してもバイオテクノロジーが大きく貢献しています。海や河川、土壌中には実に多くの微生物が存在し、私たちが把握している微生物は、その全体の1割以下と考えられています。これら微生物が環境中から養分をとって生存しており、この微生物の活動がきれいで豊かな海や河川、土壌を保つのに大きな役割を果たしています。しかしながら、人間の産業活動がこの浄化する自然の働きを大幅に上回るようになると、環境汚染、公害が発生します。バイオテクノロジーによって、この自然の浄化力を補い、強化することが研究されています。

 例えば、石油タンカーの座礁で海岸や海に流出した原油を除去するには、原油を分解する微生物が利用されます。この『石油分解菌』は、菌体内で界面活性剤(水と油を混じりやすくするもの)を作り、菌体外に出します。この界面活性剤で石油を小さな油滴にし、水中に分散させ、『石油分解菌』がその油滴に付着して二酸化炭素と水にまで完全に分解するのです。

 ほかにも、工場跡地などで石油汚染された土を微生物を使って浄化したり、排水中に溶けている汚染物質を微生物を利用して分解し、処理水を再利用する技術などの開発が進められています。私たちの身近なところでは、台所やトイレなどの排水を浄化するのも、微生物の働きを利用したバイオテクノロジーです。

微生物が汚物を分解する『バイオトイレ』。

 排泄物を微生物に分解させる『バイオトイレ』が、色々な場所で役に立っています。便槽の中に入った杉のチップ(木片)と木炭の混合物を撹拌し、排泄物を水と二酸化炭素に分解するという仕組み。水を使わず汲み取りも不要、臭いもなく、排泄物は肥料化されるという数々の利点から、公園やキャンプ場、イベント会場をはじめ、震災時の被災地、さらには介護用、ペット用など、さまざまな場所での使用が見込まれています。発展途上国では、人口の増加と都市部への集中によって、排泄物をきちんと処理できるトイレ設備が不足し、人々の健康を脅かす重大な環境問題にもなっています。またきれいな水資源は、農業や生活に今後ますます重要になっていくため、『バイオトイレ』は地球環境問題にいち早く取り組んだ製品といえるでしょう。

参考資料/株式会社ツーバイ・ホームズ インターネットホームページ


更新日: 2018年3月5日


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