第10回バイオインダストリー大賞・奨励賞 表彰式・10周年記念講演会を開催しました | 一般財団法人バイオインダストリー協会[Japan Bioindustry Association]
JBAからのお知らせ

第10回バイオインダストリー大賞・奨励賞 表彰式・10周年記念講演会を開催しました

「最先端の研究が世界を創る-バイオテクノロジーの新時代-」をスローガンに、一般財団法人バイオインダストリー協会(JBA)が2017年に創設した「バイオインダストリー大賞」と「バイオインダストリー奨励賞」。第10回という節目を迎えた本年、JBA表彰事業10周年を記念し、10月7日(水)、BioJapan 2026の会場であるパシフィコ横浜において、第10回バイオインダストリー大賞・バイオインダストリー奨励賞の表彰式・講演会と、JBA表彰事業10周年記念イベントを開催した。

表彰式

BioJapan 2026の会場であるパシフィコ横浜のノース棟において、第10回バイオインダストリー大賞・バイオインダストリー奨励賞の表彰式を開催した。
第10回バイオインダストリー大賞は、「再生医療等製品『アムシェプリ』の創製」の業績に対して、吉田賢司氏を代表者とする住友ファーマ株式会社、株式会社RACTHERA、京都大学の共同研究グループ(他家iPS細胞由来ドパミン神経前駆細胞の研究開発グループ)に贈られた。また、バイオインダストリーの発展に寄与する新たな分野を開拓し、卓越した新価値の創出を評価するために2021年に創設した「バイオインダストリー大賞 特別賞」は、大阪大学大学院医学系研究科の武田朱公氏による「アイトラッキング技術を利用した次世代型認知症検査法の開発と臨床応用・海外展開」の業績に対して贈られた。武田氏は、2021年度第5回バイオインダストリー奨励賞に続く受賞となった。
続いて、バイオサイエンスやバイオテクノロジーに関連する応用を指向した研究に携わる有望な若手研究者を顕彰する「バイオインダストリー奨励賞」では、12名の新進気鋭の若手研究者が受賞し、JBAの吉田稔会長から表彰状と賞牌が授与された。

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(前列左より)吉田稔JBA会長、大賞 吉田賢司氏、片岡一則選考委員長
(後列左より)髙橋良輔氏、澤本伸克氏、木村徹氏、*右上段 髙橋淳氏

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(前列左より)吉田稔JBA会長、大賞 特別賞 武田朱公氏、片岡一則選考委員長

大賞受賞業績・詳細はこちら

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(前列左より)吉田稔JBA会長、奨励賞受賞者
(井手口氏、内田氏、大上氏、押木氏、熊倉氏、齋藤氏)津本浩平選考委員長
(後列左より)菅原達也選考副委員長、吉野知子選考副委員長、奨励賞受賞者
(坂本氏、佐藤氏、高橋氏、遠山氏、中野氏、プラディプタ氏)、五十嵐圭日子選考副委員長

奨励賞受賞者名・受賞業績・詳細はこちら

大賞受賞記念講演会

表彰式に続き、受賞記念講演会が行われた。 大賞受賞記念講演では、吉田賢司氏が登壇し、iPS細胞を用いて失われた神経機能を再建することは、長年、研究者が追い続けてきた大きな夢であった。その実現には、京都大学で積み重ねられてきた基礎研究、非臨床研究、医師主導治験を基盤とし、企業が製造、品質管理、薬事対応を進め、承認を取得するまでの一連の工程において、多岐にわたる課題を解決する必要があった。多くの人々が同じ夢を共有し、それぞれの専門性を持ち寄って進めてきた山登り型の共同研究開発が、日本発の再生医療を世界の患者へ届け、新たな治療の可能性を拓く大きな第一歩に繋がったことが語られた。
大賞 特別賞受賞記念講演には、大阪大学大学院医学系研究科の武田朱公氏が登壇した。日本社会の喫緊の課題である認知症診療の現場で目の当たりにしてきた「患者さんに負担をかけずに認知機能を評価する」という課題に向き合い、基礎的な研究成果を基に大学発ベンチャーを立ち上げ、臨床開発、薬事承認、保険適用を経て、全国の医療現場で使用されるプログラム医療機器へと実用化した経緯と、その研究開発に懸ける熱い想いが語られた。会場では、多くの参加者が、両氏の講演に熱心に耳を傾けた。

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ご講演中の吉田氏(大賞)

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ご講演中の武田氏(特別賞)

奨励賞ショートプレゼンテーション

奨励賞受賞者によるShort Presentationでは、5分間という限られた時間の中で、バイオ産業の発展につなげる研究への熱い想いを凝縮した、インパクトのある発表が12名の受賞者から行われた。また、表彰式・講演会に先立ち、今年も奨励賞受賞者の交流機会の一環として、座談会形式による受賞者インタビューを実施した。そのインタビューの模様は、JBA機関誌「バイオサイエンスとインダストリー(B&I)」2027年No.2で紹介する予定である。

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ショートプレゼンテーションの様子

JBA表彰事業10周年記念イベント

本年は、JBA表彰事業10周年を記念し、歴代受賞者を迎えた記念講演とパネルディスカッションを開催した。 記念講演では、歴代大賞受賞者を代表して、第3回バイオインダストリー大賞受賞者の佐藤俊輔氏(株式会社カネカ CO2 Innovation Laboratory)が、「海洋分解性を有する生分解性プラスチックの微生物合成系の研究と大量生産技術の開発」と題して講演した。石油由来プラスチックなどによる海洋のマイクロプラスチック汚染が世界的な社会課題となる中、海洋環境で生分解されるプラスチックへの関心が急速に高まっている。講演では、微生物を用いて植物油を原料に生合成し、優れた生分解性とポリプロピレンに匹敵する柔軟性を併せ持つバイオポリマーPHBH(poly(3-hydroxybutyrate-co-3-hydroxyhexanoate))について、その生合成技術と大量生産技術を確立し、Green Planet®として幅広い用途への展開が進められていることが紹介された。さらに、バイオものづくり技術によってCO2を直接原料としてPHBHを生産する微生物を利用したカーボンリサイクルの推進が紹介された。
続いて、第4回~第6回バイオインダストリー奨励賞選考委員会委員長を務めた関実氏のコーディネートによる歴代奨励賞受賞者のパネルディスカッションを開催した。登壇者は、吉野知子氏(第2回受賞者)、岸野重信氏(第2回受賞者)、野田口理孝氏(第5回受賞者)、神谷真子氏(第8回受賞者)、小山内崇氏(第8回受賞者)の5名。「バイオが切り拓く未来社会」をテーマに、奨励賞受賞がその後の研究活動に与えた影響、研究成果を社会実装へつなぐ意義、これからの世代へのメッセージ、JBAへの期待などについての活発な意見が交わされ、会場から大きな拍手が送られた。

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ご講演中の佐藤氏(第3回大賞)

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歴代奨励賞受賞者によるパネルディスカッションの様子

BioJapan 2026 レセプション、JBA表彰事業10周年記念祝賀会

講演会終了後、BioJapan 2026の参加者が一堂に会するウエルカムレセプション会場において、開会に先立ち、第10回バイオインダストリー大賞、大賞 特別賞、奨励賞の各受賞者がステージに登壇。数百名の参加者から大きな拍手が送られた。
その後、第10回受賞者の祝賀を兼ねた「JBA表彰事業10周年記念祝賀会」を開催した。会場には、歴代受賞者、現・前・元選考委員、JBA関係者をはじめ、これまで表彰事業の発展に貢献された方が一堂に会し、受賞者の業績をたたえるとともに、今後ますますの研究の発展を祈念する盛大な会となった。受賞者からは、今回の受賞に対する感謝とともに、今後の研究のさらなる発展と社会への貢献に向けた力強い決意が語られた。

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BioJapan 2026 レセプショにて受賞者ご紹介