バイオものづくりプロジェクトとは

バイオものづくりプロジェクトのご紹介

2016年度~2020年度の5年間にわたり実施された、NEDO「植物等の生物を用いた高機能品生産技術の開発」事業では、微生物や植物等の生物を対象として、ものづくりの生産プロセスとして適用できるように、高度に最適化された細胞"スマートセル"と作り出すための技術開発に取り組んできました。すなわち、生物細胞が持つ物質生産能力を、バイオテクノロジーと情報解析技術等のデジタル技術により高度にデザインし、最適な形で制御することで最大限に引き出し、細胞を一つの物質生産工場のように機能させることを目的とし、生物細胞が持つ物質生産能力を人工的に最大限まで引き出し、最適化された細胞をスマートセルと称しました。

一方、スマートセルを用いたものづくりの工業化には、実験室レベルで得られた成果を、大規模な環境で再現することが求められ、スケールアップに伴う課題を解決しつつ、工業化プロセスを完成させることが求められます。そこで、デジタル技術やオミクス解析技術を駆使して、実験室レベルで最適化されたスマートセルを、工業化プロセス化でもその能力を発揮する産業用スマートセルを開発する技術開発が必要です。また、2030年、世界のバイオ市場は約 200兆円規模に拡大すると予測(OECD)され、特にものづくり分野での成長が見込まれている中、スマートセルの構築に必要な宿主細胞や遺伝子資源の多様化・拡充も必須です。さらに、バイオエコノミーの拡大に向けては、バイオものづくりへの新規参入が期待されることから、人材育成プログラムを提供するとともに、ものづくりの伝承をデジタル技術で補完する技術等、次世代型の生産プロセスの開発も期待されています。

そこで、NEDOは2020年度~2026年度にわたり、「カーボンリサイクル実現を加速するバイオ由来製品生産技術の開発」事業を実施し、これらの課題を解決する共通基盤技術の開発を通じて、バイオによるものづくりを加速化させ、バイオエコノミー社会の実現に貢献します。

バイオものづくりプロジェクト

最終更新日:2023年4月17日 16:21