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江戸時代スペシャル

3.世界一危ない(?)食べ物

世界一危ない食べ物は?といえば、「ふぐ」を思い浮かべる方も多いでしょう。
でも、現在ではふぐ調理師が規則に従って、「毒のない部分」のみを食に供するので、世界一安全な食べ物と言えるかもしれません。つまり、ふぐの毒がある部分は、肝臓、卵巣などに限られており、この部分を食べない限り安全といえます。

ところが、この「ふぐの卵巣」の、猛毒を消してしまう方法があります。

その方法は、トラフグの卵巣を取り出して1年間塩漬けした後、魚醤をベースにした「さし汁」を毎日補いながら2年間程度糠漬けにします。
この方法でフグ毒のテトロドトキシンが殆ど抜けて、安全に食べられるようになります(完全に抜ける訳ではなく、石川県条例に従い検査合格品のみが販売されます)。

それが、石川県に古くから伝わる「ふぐの卵巣の糠漬け」です。

どうして毒が抜けるのか?そのメカニズムは判っていませんが、糠漬の「発酵」がポイントと思われます。

誰がこんな方法を発明して、何時ごろから行われていたか?は判りません。
ただ、江戸時代に表向きは「ふぐを食べること」が禁じられていたにもかかわらず、明治になってすぐに「ふぐの卵巣の糠漬け」の存在が確認されていることから、江戸時代にはすでにこの方法が完成していたと思われます。

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